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2010.08/15(Sun)

敗戦記念日 

おやじが逝って3回目のお盆になる。この時期になると飲んだ時にしか話さなかった、おやじの数少ない戦争体験話を断片的に思い出す。彼の見た戦争は、あまりにも凄惨過ぎて「話たくなかったんやろなぁ…?」今でもそう思う。

彼はよく言ってた。「我々戦場を這いずり廻った兵隊から言わせると、今日は終戦記念日やなく、敗戦記念日や。」どういう意味やろ?「負けは負けや!」って意味かな?「悔しい…」って意味か?今でもわからない。

食料も薬もなく次々と死んでいく、傷ついた戦友のその死期は…

自分で起き上がることの出来る者は、30日間
なんとか自分で座れる者は、3週間
寝たきりで起きられない者は、1週間
寝たまま小便をする者は、3日間
もの言わなくなった者は、2日間
瞬きしなくなった者は、明日

な、なんと説得力のある、恐ろしい話や…?

45.jpg

ここに一枚の写真がある。

【More・・・】

20年ほど前に週刊新潮か?何かでおやじが見つけた記事を覚えていた。
仕事の合間に検索し、関連する記事を幾つか見つけ、そして抜粋してここに備忘録として記す。

写真を撮影したのは、「ジョー・オダネル」というアメリカの従軍カメラマンである。ジョーは19歳の時にアメリカ海軍に従軍し、太平洋戦争に参戦する。当時、真珠湾攻撃を知り、敵国日本に敵愾心を燃やしていた青年ジョーは、日本の敗戦とアメリカの勝利を太平洋上で聞く。

そんな敗戦した日本に上陸し、カメラマンとして原爆投下直後の長崎で彼が見たものは…?

「焼き場に十歳くらいの少年がやってきた。小さな体はやせ細り、ぼろぼろの服を着て裸足だった。少年の背中には二歳にもならない幼い男の子がくくりつけられていた。その子はまるで眠っているようで見たところ体のどこにも火傷の跡は見当たらない。」

 「少年は焼き場のふちまで進むとそこで立ち止まる。わき上がる熱風にも動じない。焼き場の係員は背中の幼児を無言のまま下ろし、足元の燃えさかる火の上に乗せた。まもなく、脂の焼ける音がジュージューと私の耳にも届く。炎は勢いよく燃え上がり、立ちつくす少年の顔を赤く染めた。気落ちしたかのように背が丸くなった少年は、思いついたようにまたすぐに背筋を伸ばす。私は彼から目をそらすことができなかった。少年は気を付けの姿勢で、じっと前を見続けた。一度も焼かれていく弟に目を落とすことはない。軍人も顔負けの見事な直立不動の姿勢で彼は弟を見送ったのだ。」

 「私は彼の肩を抱いてやりたかった。しかし声をかけることもできないまま、ただもう一度シャッターを切った。急に彼は回れ右をすると、背筋をぴんと張り、まっすぐ前を見て歩み去った。一度もうしろを振り向かないまま。係員によると、少年の弟は夜の間に死んでしまったのだという。その日の夕方、家にもどってズボンをぬぐと、まるで妖気が立ち登るように、死臭があたりにただよった。今日一日見た人々のことを思うと胸が痛んだ。あの少年はどこへ行き、これからどうして生きていくのだろうか。」

「この少年が死んでしまった弟をつれて焼き場にやってきたとき、私は初めて戦争の影響がこんな幼い子供たちにまで及んでいることを知った。アメリカの少年はとてもこんなことはできないだろう。直立不動の姿勢で、何の感情も見せず、涙も流さなかった。そばに行ってなぐさめてやりたいと思ったが、それもできなかった。もし私がそうすれば、彼の苦痛と悲しみを必死でこらえている力を崩してしまうだろう。私はなす術もなく、立ちつくしていた。」

両親を亡くし、自分と弟だけが生き残ったが、食うものもなく弟が先に亡くなってしまった。って事なのだろう…。
常識なんて通用しない戦争は、やはりこの世で一番の罪悪で不幸な出来事だと思う。

僕が尊敬するおやじの意志に敬意を払い、年に一度くらいはこんな記事を書くのもいいと思った。

【編集】 |  00:00 |  日常の事  | TB(0)  | CM(4) | Top↑
●以前テレビで見たことがあるよ
アメリカ兵が撮った写真と知ってたけど、秘話は知りませんでした。
物凄い写真で、胸が締め付けられるよ。平和って幸せだね。
panta3 | 2010.08.15(日) 10:56 | URL | コメント編集
●衝撃です!
現在が、いかに恵まれた環境なのか、と改めて思いますね。
写真の子供たちは自分の子供と同い年くらいでしょう
自分は、子供たちにいったい何を伝える事ができるのか…
いろいろと考えるきっかけになりました、ありがとうございます。
G-Pana | 2010.08.15(日) 11:01 | URL | コメント編集
●Pantaさん、おはよう!
この時期にしか考えないことだけど、戦争体験者の生の声を聞くのも我々の世代が最期じゃない?
数十年たって、また同じ凄惨な戦争を起こすような気がするよ…。絶対にそうであってはいけないけどね?
せめて核爆弾はなくせよ!って思うよね?
Choko | 2010.08.16(月) 09:16 | URL | コメント編集
●G-Panaさん、おはよう!
この子供がもし生きていれば、現在は75歳くらいでしょうか?今は多くの孫に囲まれて、幸せにそして穏やかに暮らしていることを願うばかりです…。このような凄惨な戦争の最大の被害者は子供たちでしょう?そのことを忘れてはならないと思いますね?
Choko | 2010.08.16(月) 09:20 | URL | コメント編集

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